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2007年10月 2日 (火)

胡桃

庭の胡桃が、ことし初めて実をつけた。その数、20個。

ずいぶん昔、友人の庭のオニグルミをたくさんもらった。種をまいた記憶はさだかにないけど、いつのまにか庭の真ん中から芽をだし、年々ぐんぐん背を伸ばしていった胡桃の木。

実生の木に初の実がなるまで、何年の時間がいるのだろう。桃栗3年、ほど早くはなく、柿8年、よりはみじかそうだ。

胡桃の実は、私たちは食べない。食べるのは種(核果、というそうだ)の中の「仁」。

それにしても、なんと固い胡桃の殻だろう。

そりゃそうだ、胡桃の仁は栄養いっぱいのいのちそのものだもんな。実は朽ちても、種はいのちを眠らせて長いこと生き続ける。そう簡単には口を割らないんだ。

その固い殻は、土のなかでじっと待っている。

土のしめりけや、お日様ぐあいや、外気のぬくもり、などなど、いのちの環境がもろもろ整うと、その時をちゃんと知っていたかのように、殻は、そーっとそっと口をひらくのだそうだ。芽吹きのきざし。

それって、赤ちゃんが生まれてくるときに、お母さんの子宮口がひらくのとおんなじだ。いのちの芽吹きだ。

そう思って見てると、庭で実って地に落ちて、まだ腐りきらない胡桃の実が、前以上に不思議な生きものに思えてくるよ。

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