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2012年3月13日 (火)

3月10日、リードさんで。落とし穴のこと。

3月の9日、10日、11日、と、とても濃い3日間だった。

9日の「100人の声・命を読む」。
志田さん本人が読む「きっと きっと」の友禅染め絵本の、詩のような言葉たち。一言一言に想いがあふれてた。
私もヒバクシャ、という言葉がくりかえされる「ヒバクシャ」も、
名古屋のバンドエイドもその一部を読んだ「豊川女子挺身隊」のお話も、
東北で被災した子どもたちの作文も、
武藤類子さんのスピーチ「福島からあなたへ」も、
プログラムの最後の、子どもたちによる犀星の「動物詩集」も、とても心に残った。

100の声による朗読、企画構成裏方を担当したこの朗読会の存在にも、脱帽です。

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翌10日は、出前紅茶。前の日に金沢にお泊まりしたバンドエイドと金沢駅で待ち合わせて、野々市のフェアートレードショップ、アルさんのデリカフェでランチ。そして一緒に大額の街かど本屋さんのリードさんへ。

お預けしていたかざぐるまのキルトを、やさしい壁のようにかざって、まるでそこだけキルトにかこまれた特別空間みたいにしてくださってた。ちきゅうも、こんなにすてきに。120310__3

この日は、紅茶のはじまりと、原発と、ほめシャワと、そして今の紅茶とが、ひとつにつながっていくお話を。つまり、30年ちかくの紅茶をめぐる物語。

集まってくださった30人あまりの方、いったいどうやって町の本屋さんにこれだけ椅子を並べられたんだろう、と思うくらい、本棚と本棚の間にみなさんすわって、とても静かな耳とこころで、聴いてくださってた。

                 ***

原発の詳しい話まではあえてしなかったけど、この日は、今現在の“落とし穴状況”について、ぜったい語らなくちゃ、という想いで語った。

事故のあまりの深刻さに、やっとマスコミでも原発のほんとうが報道されるようになってきた、事故前とは比べ物にならないくらいに。
これまでいかに隠され、嘘をつかれ、電力会社や政府に都合よくごまかされてきたか、そのことをみんなもう知ってしまった。原発に頼らないでも暮らせる方法があることも、多くの人がもう知ってしまった。

新聞を読むかぎり、テレビを見るかぎり、そこには普通の人々の怒りや不安や涙があふれてる。
こんなにもひどいことが起きて、みんなこんなにも怒ってて、もう二度と原発事故はいや、これ以上、放射能におびえるのはいや、って思ってるのだから、これまで通りに行くはずはない。世の中、脱原発へと変わっていくに決まってる。
原発の講演会にも、デモにも、これまでと違って、たくさんの人が集まり、みんなが声あげて、いやだと言ってるもの。きっといい方向へと変わっていく。

つい、そう思いたくなるけど、そこが危ない落とし穴。
政府も電力会社も経済界も、それとは真逆の方向をしっかり向いている。原発が一基とまるたび、再稼働サイカドウ、って言ってる。再稼働させなきゃ、電気料金あげるぞ、って言って私たちを脅している。

今もって、福島の原発で何が起きてるのかわかってない状況で、また原発を動かすなんてとんでもない、って私は思うけど、そう思わない人たちがちゃんと、たくさん、いること。みんなが声をあげてるから、私くらい何もしてなくてもいいや、って思ってたら、だからかえってあぶないこと。

「原発の動力は、みんなの無関心」
これは、あるデモのプラカードに書かれていた言葉。
原発を動かしたい人たちの願いは、私たちが危機感をなくすこと、福島でおきていることを忘れること、あきらめること、なんとかなるだろうと何もしないこと。それこそが、危険な落とし穴だということ。

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間に、あったかいペットボトルの「午後の紅茶」のティータイムをはさんで、あとはノンストップの2時間。

一人ひとりの存在・beをこそ、大切にしたいと願う「ほめ言葉のシャワー」のコンセプトと、一人ひとりの存在も、いのちも、暮らしも、大切にできない暴力的なdoの大型見本みたいな原発と。
まったく相容れない、対極にあるかのように見える二つの価値観。それをじっくり並べてみると、本当に大切な守るべきものとは何か、おのずと見えてくるような気が、私にはするのです。

終わっても、どなたも帰ろうとなさらないので、おまけの一曲。
「生きてきてはじめて♪for the first time in my life」の歌は、原発事故のあと、今日という日が毎日、生きてきてはじめての日なのだなあ、とあらためて気づかされて、とても歌いたくなった歌。

途中でCDがまわらなくなり、2番からは声だけで、歌いました。ちいさな声なのに、みなさん、聴いてくださっててありがとう。

本屋さん近くにお住まいの、紅茶仲間の五郎さんご夫婦、おなじみの紅茶のお母さん、高岡から、お母さんときてくれた中学2年生の女の子。
去年3月、地震の 一週間前に出前に伺った施設の職員さん。
ミチコさんのおつれあいさん(きっとミチコさんも来てたよね)。
中日新聞の告知記事で来てくださったかたたち、そ れに、タウン誌「おあしす」のもと編集長のSさん!一緒によくお仕事したメディアのかたとは、なんと30年ぶりぐらいに、リードさんのおかげで再会できまし た。

リードさんの熱い想いあって、実現したこの日の出前紅茶。この日をともにすごせたこと、感謝。

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