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2013年12月10日 (火)

ほのかな希望

12月6日の夜、数の暴力としかいえない、むちゃくちゃなやりかたで、㊙保護法案が参院を通ってしまった。国会の内外で声をあげる人たち、日本中のひとたちの(この法案を懸念する声は国内からだけじゃなかった)、おおきな反対の声を、まったく無視して。

ほんとにほんとに、怒り心頭!
その中から、いったいどう希望を見いだしたらいいんだろう、と考えた時、やっとある考えにたどりついた。

これまでまったく政治に無関心だった人が、今回の安倍さん+与党のあまりの横暴ぶりに、逆説的にだけどはじめて、すごく大事なことに気づいた人もいたのじゃないか。

あ、この国って本当なら、主権在民の国だったのか、国の主役は、ほんとうは国民のわたしたちだったのか、と。
わたしたちには、憲法に保障されてるように、「知る権利」というものがちゃんとあって、それが踏みにじられようとしてることに、みんなこんなに怒っているのか、と。

政府のやり方があんまりにもひどかったものだから、それが誰の目にもみえた、ってこと。
そして、自ら行動を起こした人がこんなにいっぱいいた、ってこと。

それが、私のかすかな希望です。

                    

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今回のことは、憲法に直接手を出さずに、憲法の本質をかえようとしてること。

ほんとうは、私たちの誰もが、国の暴走ぶりを見すごさないように、国に勝手なふるまいをさせないように、日ごろからちゃんと見てなきゃいけなかった。国がおかしいことをしたときは、おかしい!と声をあげなきゃいけなかった。

それが、憲法12条に書かれてることを実践する、ということ。

でも今回のことで、そのことにも気づいてくれる人がふえたら、12条を自分ごととして政治をみつめる人がふえたら、そのことこそ、私の希望。
そういうことの一つ一つが、憲法を活かす、ということだと思うから。

                  *****

地元の、北陸中日新聞の記者さんが、
「秘密法でばたばたしてて、[ほかの誰とも]のCDをなかなか紹介できてなかったけど、逆にいまこそ、この法案とからめて、このCDのこと、書きたいです」
といって、6日の午後、取材に来てくれた。

それを即、翌日7日の社会面に載せてくれた。
まさに、秘密保護法案可決、の大見出しの横の紙面に。
       ↓
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2013120702100009.html

******中日の記事はこんなふうです******

自由や幸せを追求する個人の権利の尊重をうたった憲法一三条を、石川県津幡町のエッセイスト水野スウさん(66)がやわらかい言葉に置き換えて歌「ほかの誰とも」をつくり、CDにした。
「特定秘密保護法など、国が個人を抑え込む危うい動きが目立つ今こそ、一三条の理念を知ってもらいたい」と話す。(高橋淳)

 「あなたはとくべつな人 わたしもとくべつな人」「一人ひとり違うことが 不思議ですてきなこと」
 詞は、書籍編集者の長女万依(まい)さん(30)が考えた一三条の「やさしい日本語訳」をさらにふくらませて付けた。
ゆっくりと穏やかに歌う水野さんの声を、ギターとピアノの静かな伴奏が引き立たせる。曲は約五分。作曲は音楽活動をしている友人が協力した。
 一昨年の福島第一原発事故の発生後、歌を作ろうと思い立った。「国が個人をないがしろにしている」との思いを強くしたから。
国家を前面に出した自民党の改憲姿勢や、特定秘密保護法制定などの動きもあり、居ても立ってもいられなくなった。
歌にしたのは、憲法を「食わず嫌い」する人に関心を持ってもらうためで、やさしい言葉を心掛けた。
付属の小冊子には歌詞に加え、歌を作るに至った経緯や九条をはじめとする現憲法を守る大切さも載せた。
 「憲法は国の権力を縛るもので、主語は私たち。私たちを逆に抑え込もうとする国に、わたしたちは声を上げないといけない」

 CDは一枚三百円。購入などの問い合わせは水野さん=電076(288)6092

憲法13条条文
 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
やさしい日本語訳
 わたしはほかの誰ともとりかえがきかない/ わたしは幸せを追い求めていい
 わたしはわたしを大切と思っていい/ あなたもあなたを大切と思っていい
 その大切さは行ったり来たり/ でないと平和は成り立たない

    *****中日の記事、ここまで******

Photo 私自身は、夏の参院選で、安倍さんが96条を変えて憲法を変えよう!と大声で言ってることに危機感を抱いて、これはなんとしても、憲法食わず嫌いのひとにも、この憲法の大切さを知ってもらわなきゃと、ちいさな読みもの付き・歌のCD「ほかの誰とも」をつくる決心をしたのだった。

でも、96条を変えることには、国民からも改憲論者からも、安倍さんの予想外に反対の声が大きかったらしい。そこでいったん、96条は封印された。
そして卑怯にも、憲法にふれずに憲法の中味をかえる、NSCや、㊙法案を、表舞台にだしてきて、それを一気に加速させ、成立させた。

㊙法案が国会に上程されたのは10月半ば。
いつもは、国民からのパブリックコメントの受付も一ヶ月あるのに、今回はたったの15日間。9万人から意見がよせられて(私も書いたよ)、そのうちの8割が反対意見だったにもかかわらず、異常なスピードで、特別委員会での、あっというまの審議。

その10月、CD原稿はもう印刷所にはいっていた。
CDの奥つけにある発行日は、紅茶の時間30歳の誕生日の11月24日になってるけど、実際にできあがってきたのは、11月1日。

それから大急ぎで、私の知るこころある人たちに、このCDをお届けした。
でも、国会の動きはどんどん進んでいく。私は、㊙法案に反対の意見をいろんなところでいいながら、ずっとじくじたる想いでいた。
ああ、こんな喧噪の中で、憲法、っていったって通じないかも、と。

            *****

でも、今は不思議と、それとちょっと違う考え方をしてる私がいる。

今、96条は封印されてるけど、憲法がどういうものか、って知ってもらうことはこれからますます大事なこと。
これから先、集団的自衛権のことも出てくるだろう、そして、憲法そのものも変えようとする動きだってまた出てくるだろう。

それまでに、やっぱり知ってもらわなくちゃ。
㊙法案がとおってしまって、ああ、出遅れてしまった、と思ったけど、きっと実はそうじゃないんだ。

「ほかの誰ともの」に添えた小さな読みものには、憲法の全体のことと、13条、96条、9条、12条、97条について書いたけど、㊙法案は、それらすべてをないがしろにすること。

だからあきらめないでやっぱり知らせなくちゃ。
そして、権力のひどい横暴ぶりを決して忘れないようにしなくちゃ。
(衆院を通過した時に、国民は消費税のような暮しに直結したことは忘れないけど、こういうことはじきに忘れるから、と発言した自民党議院がいたそうだものね) 

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