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2014年1月27日 (月)

映画「小さいおうち」

25日に封切られた山田洋次監督の映画、「小さいおうち」を観てきた。
昭和10年代から20年の敗戦までと、平成12年からの10年間が描かれてる。

国が戦争に入って行く時って、このようなのだ。
外国で日本の、外国の、ひとたちがすでにたくさん死んでいても、国内では本当のことは知らされず、多くのひとは、多少の不便や息苦しさを感じてはいても、相当ぎりぎりなことになるまで、“ふつうに”暮らしているのだ。

南京陥落で浮かれる当時のひとびと。買い物客でにぎわうデパート。新聞の大見出し。

女中さんのタキちゃんが自分の感じたままのそのころを、自分史に綴ると、近代史を知識として知ってる親戚の若い子(妻夫木くん)は、あれは侵略だったんだよ!と、タキおばあちゃんにいちいち反論する。

昭和17年もこの映画の描かれてる時代にはいる。
それは私の両親が結婚した年、十代の兄が学徒兵になった年だ。
戦争中でも、ひとは結婚し、そして一方では兵隊になるひとがいる。

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タキちゃんがご奉公するおうちのご主人は、おもちゃ会社の重役。
その会社にあたらしくはいった美大出の板倉を演じるのは、吉岡くん。

板倉がつかっているスケッチブックに、思わず、あ!!140125__2
月光荘のミニスケッチブックだ!
銀座の月光荘画材店はもちろん、当時から銀座にあった。美大出の彼が使ってるのに何の不思議もない。
映画にでてくるのはこれと同じサイズの、青色の表紙だったけど。
画面には2度登場するので、どうぞ見つけてくださいね。

ちいさいおうち、というタイトルからすぐに思い浮かぶ一冊の絵本。
出てくるかな、こないかな、と思ってたら、終わりのほうにやっぱりでてきて、これもうれしかったことの一つ。

今の日本と、昭和の10年代とが、あまりにもよく似ている。それをしっかりと感じさせてくれる、 山田監督の深いきもちのはいった、静かな反戦の映画でした。

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