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2014年12月26日 (金)

笠木さん、ありがとう。

141109_ 22日、笠木透さんが亡くなられた。11月9日の津幡紅茶でのコンサートが、怖れていたけど、ほんとうに最期のコンサートになってしまった。

あの日、車から、歩いてわが家の階段をのぼった笠木さん。
重ね煮のお汁をお替わりしてた笠木さん。
ずっと椅子にすわりながらでも、語る太い声にちからをこめて、座長としてコンサートを指揮し、しゃべり、歌った笠木さん。
下手でも、お金にならなくても、いいものはこの世にいっぱいある、と言ってた笠木さん。
こころから、戦争はいやだと、平和こそが大事、と、揺るぎなく、いい続けた笠木さん。

紅茶でのコンサートを笠木さん自身、ほんとによろこんでくださってたことを、川崎さんからも、クッキングハウスの松浦さんからも聴いてた。
「津幡のコンサートはほんとに心に残ったなあ、スウさんによろしく伝えておいてくれ」と川崎さんに、「津幡のコンサートの時、スウさんはえろう泣いとったぞお」と松浦さんに、メッセージを託してくださってた笠木さん。

コンサートの日のこと、今、もう一度読み返してみた。

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141109__3 直腸がんを手術して、ウンコブクロをさげることになった。なんなんだ、これは!こんなん生きてる気がせんじゃないか!ってはじめは思ったけど、つけてるうちに、何とふしぎなもんで、今や、いとしいもの、ひととして高い次元でウンコブクロを見るようになった。それを記念してつくった歌が♪ウンコブクロ。

笠木さんの歌のことばは、まさにこんなところからも生まれてくる。
生きていて、うれしいこと、悲しいこと、理不尽なことへの怒り、あたらしい発見、感動。
心に本当に感じた、思ったことを、歌詞にして、その想いを語るからこその、この説得力、迫力。それは大きな病いの後も、ちょっとも変わらない。

そしてなにより、戦争はいかん、という強い強いきもち。
集団的自衛権の行使は、どんな理屈をもってきたってだめだ。理屈じゃない、だめなものはだめだと、いやだいやだと、まるでだだっ子のようであっていい、いかんいかん、と、叫んで抵抗し続けるしかないんだ、と、♪戦争はあかん。

大病のあとつくった今年の歌♪命 この悲しいもの。(笠木さん詞・鈴木さん曲とボーカル)

 ある日 この星にやってきて ある日 この星から消えていく
  生まれたものは 死んでいく この平等だけは 信じてもいい
 わずか80年ほどを 夢中に生きて 誰もみんな 消えていく

 命は はかない それぞれに美しい
 命は 悲しい 涙とよろこびの花束だから

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そうだ、この歌のところで、さらに私は号泣したんだった。

20年前の夏と、今年の秋と、同じ紅茶の場で、笠木さんの歌を聴いてる私。

その20年の間に、何度も笠木さんの歌を聴いた。石川のいろんな会場で、ピース9フェスティバルで、クッキングハウスで、クッキングハウスお誕生日の記念コンサートで。
その20年だけじゃない、半世紀にわたって、いろんな人とともに歌い、歌をつくり、歌を育て、私もいつか気づかぬうちに歌の種をわけてもらっていて、、、。

12月6日、笠木さんの77歳のお誕生会があったそうだ。
笠木さんは病院から参加。その時の様子を、松浦さんが伝えてくれた。
 二次会で、笠木さんが急に、「歌うぞ〜」といって、「これが世界の終わりだとしても」を歌いだした。増田さんがギターを歌にあわせ、その場のみんなも歌った。

♪これがすべての 終わりとしても 明日があるなら 自由を求め

 自由を
求めて 歩き続ける たとえ路上に 行き倒れても

 行き倒れたわたしを越えて 君は行くだろう ああこの国で

 この国、としか言えなかった 私の国、とは言えなかった

 言えないことも 言わないことも わたしの人生 素晴らしかった

 素晴らしかった きみに出逢えて あるがままに これがすべて

 これがすべての 終わりとしても 明日があるなら 自由を求め

1983年の笠木さんの歌というけど、今、この歌詞を書き写してるだけでも泣けてくるので、その場にいて、一緒にうたっていた人たちの想いはどんなにどんなに、、、だったろう。

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141109_cd 笠木さんの最期のコンサート、という貴重な贈りものをうけとった紅茶の時間。それは贈りものであると同時に、笠木さんからの宿題でもあると思う。

終わらない宿題、私も私なりに続けて行くよ。
笠木さんのメッセージを引き継いで、自分の言葉にしていくよ。

笠木さんの歌を、これからも歌って行くよ。「私の子どもたちへ」「あなたが夜明けをつげる子どもたち」「不思議なレストラン」「海に向かって」「君は君の主人公だから」「豊かな青い海」、まだまだまだ、、。歌うたびに、そこに笠木さんを感じるよ。

うまずたゆまずあきらめず、と「平和の暦」の歌詞にあるように、おかしいことにはおかしいと、いやなことにはいやだと、意思表示して行くよ。
笠木さんがいい歌だといってくださった「13条のうた」を、これからも歌って行くよ。

おおきなおおきな存在の、笠木さん。あなたのようなひとをほかに知りません。
出逢えたことそれ自体が、贈りものです。本当に本当に、ありがとう。




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