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2015年5月18日 (月)

大阪の住民投票

橋下さんの大阪都構想、きのうの大阪市民による投票で、反対が賛成をわずかにうわまわって否決されました。
賛成、となれば来年あるかもしれない憲法改正の発議の時にも、橋下さんの影響力が大きかっただろうと予想されていたので、すこしだけ安堵。

IWJさんからのメールで、京都大学の藤井さんのお話が紹介されていました。
今後の憲法論議にも関わってくることだと思います。都構想の住民投票も憲法の国民投票も、おそらく図式は似ていると思うので。

*******IWJさんメールより。

「なぜ大阪都構想に反対なのか分からない」とするネットの声多数! 藤井聡さんが岩上さんのインタビューで解説してくれています!

66.83%という高い投票率で終わったこの住民投票ですが、結果が出てからもネット上には、「なぜ反対なのか分からない」「大阪終わったな」「なぜ改革を止めようとするのか」などの声が散見されます。

朝日新聞と朝日放送の出口調査によると、実は年代別では、70歳以上のお年寄り以外は全ての年代で、都構想「賛成」が「反対」を上回っていました。特に「賛成」した人が多かったのは20代(61%)と30代(65%)で、次いで40代(59%)、50代(54%)、60代(52%)でした。70歳以上が「反対」61%で賛成を上回ったことが、僅差での否決につながりました。

若者から中年層では、都構想は賛成が多数だったのです。これでは、今後も否決に納得のいかない人も多いのではないでしょうか。そこで、なぜ都構想に多くの人が反対したのかを、改めて振り返る必要があります。

「都構想の実現で大阪全体がダメになる」と断言したのは京都大学大学院工学研究科教授・藤井聡氏です。15日(金)に岩上さんのインタビューに応えた藤井さんは、「二重行政の解消で4000億円もの削減ができる」としていたこの構想が、実は「初期費用600億円で効果はわずか1億円しかない」というとんでもない税金の無駄遣いであることを指摘しました。

さらに橋下市長が、在阪テレビ局に対し「藤井を出演させるな」という趣旨の文書を出したことや、Twitterで藤井さんを「小チンピラ」と罵倒したことなどを明らかにしました。そして、「こういう感覚を持っている人たちが、大阪だけでなく、日本全体の与党になったらと思うと、非常に恐ろしい」と語りました。

・維新の党の「圧力文書」で言論封殺に晒された藤井聡京大教授 それでも「都構想は『人災』だ」と断言! 岩上インタビューで大阪都構想の真っ赤な「ウソ」を暴く!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/245602

しかし維新の党が与党になる以前に、すでに「こういう感覚を持っている人たち」が与党の座についていますね。集団的自衛権や安保法制によって日本を「戦争できる国」に作り変えようとするため、「日本人の命と平和」「中国や北朝鮮やイスラム国の脅威」を感情論で煽りたて、矛盾だらけの根拠で上辺を取り繕い、その欺瞞や嘘を指摘する人が現れようものなら、テレビ局に放送法を使って脅しをかける…。橋下市長と安倍政権、そっくりです。

今回の住民投票は、自民党にとっては今後の憲法改正の国民投票の「前哨戦」だという見方もあります。そう考えると、雰囲気だけの感情論と矛盾だらけの根拠、メディアへの露骨な圧力の結果、お年寄り以外の支持は掴んだのですから、安倍政権としてみたら一定の手応えがあったかも知れません。

「多くの人がその中身や問題点をしっかりとは理解しないまま」に投票が行われるという状況が、憲法改正という国家・国民の未来をガラリを変える一大事にも生み出されたら、これほど怖いことはありません。

「熱狂」ではなく、「冷静」によってこそ民意は示されるべきだと個人的には願っています。そのためにも、なぜ今回、反対の声が多くあがったのか、その理由をこのインタビューで再確認していただければと思います。

「大阪都構想」に関する記事は、昨日17日まで会員以外の方にもフルオープンにするとお知らせいたしましたが、本日までに延長いたします! 都構想問題が抱えていた矛盾、欺瞞、危険性を、この機会にぜひ、知っていただければと思います。

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