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2015年6月15日 (月)

美智子さんと,五日市憲法

150610_ 美智子さんが、79歳のお誕生日の言葉として語られた中にでてくる、五日市憲法草案のこと。

明治の初め、自由民権運動の高まりの中でうまれた、数ある私擬憲法の一つ。小学校の先生や、農家の若者たちが、集っては熱く語り合い、204条からなる、すぐれた草案を書き上げた。後に、今のあきる野市、旧・五日市町の土蔵の中で発見された。

笠木透さんは、それをこんな歌にしています。

「1881年五日市憲法」

暗い夜道をけもののように 駆け抜けていく青年たち
恋人に逢いに行くような 燃える想いを胸に抱いて
思うことは ただこの国の明日(あす)
願うことは ただ人々の自由

夜ごと夜ごと語りあった いろりを囲んだ青年たち
厳しい言葉 優しい笑顔 薪がはぜて炎が揺れる
思うことは ただこの国の明日
願うことは ただ人々の自由

笠木さんの語りで、
「日本国民ハ各自ノ権利自由ヲ達ス可シ、他ヨリ妨害ス可ラス、且国法之ヲ保護ス可シ。」ーー五日市憲法45条
(日本国民は、各自の権利・自由を達すべし  他より妨害すべからず かつ国法これを保護すべし  )

思うことは ただこの国の明日
願うことは ただ人々の自由

一冊の書物をみんなで読んだ 憲法を夢見た青年たち
ろうそくのあかり 瞳の輝き 音もなく雪が降りしきる
思うことは ただこの国の明日
願うことは ただ人々の自由

思うことは ただこの国の明日
願うことは ただ人々の自由

*******

美智子さんの言葉(2013年10月20日)
  ↓
5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。

主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。

明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。

当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。

長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。





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