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2016年1月21日 (木)

「何を怖れる」紅茶ミニシネマ

160103_ 1月20日のとくべつ紅茶は、ドキュメンタリー映画「何を怖れる」の上映会with松井久子監督さんとのトーク。
金沢から関西への特急はすべて運休、という日に、松井さんと助監督のなほさん、東京から北陸新幹線で無事に金沢着。

上映の前に、松井さんが、この映画づくりのきっかけをお話してくださった。

1963年に創刊された女性のための投稿誌「わいふ」、その50周年の記念イベントの,松井さんが撮ったビデオ映像を見た「わいふ」もと編集長の田中喜美子さんから、私や仲間たちのこと、今のうちに撮ってくれない?と声をかけられたことから。

そういわれた時、松井さんはちょっとこわくもあったという。
上野千鶴子さんとか田中美津さんとか米津知子さんとか池田恵理子さんとか、自分と同世代のフェミニストとよばれるひとたちを、こわいひとたちときめつけて見ないようにしてきた自分が、彼女たちから軽蔑されるのではないかって。

   ええ〜?松井さんが?実は、私も、だったんだけどな。
   まさに私も、同世代でありながら、あのひとたちはとくべつ、私とは違う人たちだ、ってずっと遠くで見ていた気がする。

けれども松井さん、フェミストたちの本を読みこんでいくうち、つまらない怖れを抱きながら生きてきた自分に気がついたんだそうです。
そして、自分のやり残した宿題として、この映画を撮ろう!って思ったんですって。

フエミストたちが、年を重ねて、肩の力もぬけて、自分のまんまで、松井さんの前で語ってくれた。
強い言葉もばんばんでてきて、映画を見始めのうちはどきどきしたけど、やがて、等身大の彼女たちひとりひとりに、映像の中で私も出逢って行く。

女たちのおとまり合宿みたいな場面で「ほんとのこと言える、思ってること言っていいんだ、それがどのくらいすばらしいことだったか!」って、田中美津さん。(わぁ、紅茶みたいや!)
「自分自身と出逢えなかった人は、結局、誰とも出逢えない」って映画の中の誰かがいってた言葉、がつんときたなあ。
上野千鶴子さん「アメリカのフェミニズムに違和感があった、男になりたいわけじゃない」
田中美津さん「未婚の母であったことと身体の弱かったことが、私をちゃんと大地に立つようにしてくれた、いい札(ふだ)だった」
米津知子さん「社会で起きてることと自分が重なる。障がいって、幸せの種みたい」
銃後史ノートを書いた加納実紀代さん「閉じ込めておくと、思わぬとこで噴出する」(それまで家に閉じ込められていた女性たちが、戦時中、生き生きと戦争協力していた、国防婦人会の大活躍など)

上映後は、いつものとくべつ紅茶のように、きもちキャッチボールタイムで、感じたこと、それぞれ語りあう時間。

「強くならなきゃいけないのかと思ってたけど、自由になる、ってことなんだね」
「桜井さんが、夫を教育する場面。単に手伝う、っていうんじゃなくて、夫が自主的に料理つくれるようになるまで手をださずに待つ、って根気がすごい」
「魅力的なおんなたちのすてきな言葉もだけど、映像にも心うたれた。水の流れの変化、波が、隠れたキーワードみたいだった」

松井さんの言葉、「イデオロギーより、女の人生に興味がある」っていうのに、うん!って思った。
フェミニズムってこういうんです、って映画をつくりたかったんではない、ってことも。映画に登場するひとたちと、ふつうのひとたちとの、ブリッヂになるような映画をつくりたかった、っていうことも。

「何を怖れる」の上映会としてはたぶん日本一ちいさな上映会。参加者は10人。
そこに監督さんもいてくださる、って超豪華!おかげでたっぷり、ゆっくり、想いをわけあうことができました。

160121_ 松井さんは今、次回作、「憲法の未来」という映画づくりの真っ最中。
先月、金沢にみえたのも、SEALDsの元山仁四郎くんを取材するためでした。実は今回、石川にみえたのもその一環。
先月お逢いした時に「わたしとあなたの・けんぽうBOOK」をお求めくださったのだけど、それをお読みになった松井さん、私のことも取材したい、と思ってくださったのでした。

憲法ぐらい、知ってる人と知らない人との幅がひろいものってない、と松井さん。映画をみてほしいのは、ordinary people、ごくふつうの人たち。
その人たちにいかにわかりやすく本質を伝えられるか、って、ここから先が一番厳しい編集という作業なのでしょう。
フレーフレー、松井さん!!応援してます。
憲法の未来は、私たちが決めるんだってことが、どうか多くの人に伝わりますように。

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