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2017年8月 1日 (火)

かりんさんのお話

雨宮かりんさんの講演会「時代の生きづらさを問う」。高校の先生たちの組合の主催で。
ご本は何冊かこれまでにも読んでいたけど、おはなしをなまで聞くのははじめて。

10代は、死のとても近いとこにいた。いじめられ、否定され、自己責任の重圧に苦しめられ。
20代はじめのころの2年間、右翼にはまってた。そこではじめて、悪いのはお前じゃない、と言ってもらえた。悪いのはアメリカと民主主義だ、と。憲法のディベートがあって、それなら憲法読まなきゃとはじめて読んで、え〜〜こんないいこと書いてあるんだ、って、とくに前文に感動した話。
右翼から抜け出し、自身もそうだった貧困を見つめ、それを書く人になっていったかりんさん。

ブラック企業っていう言葉もまだなかった時代に、ひどい働かされして働けなくなり、家にひきこもった人たちをいっぱい取材した。はじめは、こころの問題だろうかとか、個人、親子関係の問題かと思ってたけど、違ってた。背景にとんでもない労働問題、社会構造があったんだ。

かりんさん自身も、雇用柔軟型という名の使い捨てにされてた一人。それを全部、自分の責任だって、思い込まされてた。
過労死するまで働く社会か自殺するしかない社会か、ってあきらかにおかしい。

学校でしてもらいたいことは、最低限、野たれに死しない方法がある、ってことおしえてあげてほしい。労働教育、労基法や生活保護のこと、そして奨学金かえしていくことのリアルも。

迷惑かけるな呪縛、自己責任呪縛がとっても強い今の若い人たち。それを解いてあげて。助けて、っていっていいんだよ。でも自己肯定感ないと、助けて、っていえないんだ。貧困はその自己肯定感をうばうものなんだ。

助けてって言える人リストを日頃からつくっておくこと。言える人間関係つくっておくこと。助けを求めることのできる支援団体も知っておくこと。たとえば、もやいとか、フリーター労組とか。

法律さえしってしまえば、立ち上がれる根拠になる。
たった一人でも組合にはいれること、キャバクラの罰金制度はおかしいってことも、知らない人いっぱいいる。

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この日買って帰った「女子と貧困」に、この日のお話のもっとくわしいのが載ってたよ。

娘がひとりで北海道に卒業旅行した時、立ち寄ったお店ではたらいてたのがかりんさんの弟さんで、なぜか、かりんさんの最初の本をその弟さんがプレゼントしてくれたそうな。
娘がトンネルに引きこもって自己責任呪縛で苦しんでた時、かりんさんの本をよんで、社会構造のいびつさに気づけて、希望を感じられたこと、母としてじかにかりんさんにお礼がいえてよかった。



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