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2018年1月 3日 (水)

恵庭事件をしっていますか

恵庭事件、ってご存知でしょうか。法学部をでた学生さんとか、北海道生まれのある程度のお年の方ならご存知かもしれません。
私は去年、北陸中日の「こちら特報部」で読むまで、えにわじけん、という言葉だけは知っていても、この事件が憲法と深く関わっていたこと、くわしくは何も知りませんでした。

裁判記録をたんねんに読み込み、当時の記録写真もまじえて、事件当事者たちの今をインタビューし、ドラマでありながらドキュメンタリーの意味ももつ映画が、判決から50年たった昨年、完成しました。

「憲法を武器として〜恵庭事件 知られざる50年目の真実」
自主上映会が、1月21日2:00~4:00 @七尾美術館アートホールであります。
 主催/映画「憲法を武器として」を七尾で見る市民の会 上映協力券1000円、高校生以下無料  券は紅茶にもあります。

今から50年あまり前の1962年、北海道恵庭町島松にある陸上自衛隊演習場内で、酪農を営む野崎兄弟が自衛隊の通信線を切断しました。
演習場から野崎牧場はわずか1キロ、その至近距離で長年、ジェット戦闘機や大砲の爆音が鳴り響く。両親はからだを壊して札幌に疎開、牛たちの乳量も減り、死産もふえ、兄弟は止むに止まれず、電話線を切るという実力行使に出たのです。
検察は、単に物を壊した罪、としてではなく、自衛隊法121条「防衛の用に供する物」を壊した罪で野崎兄弟を起訴しました。
それから3年半にわたる恵庭裁判、全国から無報酬で集まった弁護士が300名を超える大弁護団をつくって検察とあらそいます。
なぜなら、この裁判が、自衛隊を、日本国憲法を、真正面から問う、重大な裁判へと展開していったからです。
判決で、被告とされた野崎兄弟は無罪。負けた検察官はおおよろこび、勝った側の弁護団は怒った。これって一体どういうこと??

自主上映会のお手伝いをさせてもらいたく、当日はおそらく見れないと思い、映画を先に見せていただきました。
裁判が中心ときいていたので、退屈な映画かなと思っていたらとんでもない。緊迫感と臨場感あふれる法廷劇ドキュメンタリードラマでした。
何よりも、憲法12条を武器として、国と自衛隊を相手に闘った野崎兄弟、弁護士さんたち、それを支えた多くの人たちの、憲法に対する熱意をいっぱい感じました。
判決を出した裁判長の娘さんも、決意をもって貴重な証言をしています。

監督は北海道生まれの稲塚秀孝さん、ナレーターは仲代達矢さん、野崎兄弟を演じるのは無名塾の若手俳優さんたち。
50年も前の話、とは思いません。沖縄高江とも、小松基地騒音裁判とも、今に重なる場面がたくさんありました。

能登演劇堂でこの映画のポスターを見た七尾の草野真理子さんが、この映画をみてみたい、と思ったことが自主上映会のきっかけ。
北陸では初、上映会は今のところ1月の七尾のみ。当日は監督も見えてお話されます。ぜひご覧になっていただけたらと思っています。



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