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2019年5月 5日 (日)

「誰がために憲法はある」@シネモンド

5月5日 「誰がために憲法はある」を見てきました。誰がために鐘は鳴る、が耳に親しいものには、このタイトルだけでわくわくする。
余計な解説を極力省いた、なんと潔いつくりの映画だろう。日本国憲法前文にはじまり、前文で終わる。二度目に、耳で聞き、目で追う前文は、一度目とは理解の深さがまったく違う。
 
白いブラウスシャツの渡辺美佐子さんが黒い舞台に凛と立ち、「憲法くん」を演じる。松本ヒロさんが憲法を擬人化して20年以上前から演じてきたユニークな一人芝居が、この映画では渡辺さんという名女優のからだとたましいを通して、また違う表情を持ってずしんと私に迫ってくる。
 
1986年から、「この子たちの夏 1945 ヒロシマ・ナガサキ」の朗読劇の上演を10年続けてきた金沢。渡辺さんも何度も金沢で演じてくださった。2007年からは、この舞台に立っていた女優さんたちが制作にもかかわり、あらたに「夏の雲は忘れない」として演じてきたけれど、それも今年で最後だという。その貴重な女優さんたちの軌跡を、井上監督がこうしてドキュメンタリーにしてくれたこと、心から感謝!
 
「憲法くん」のあと、渡辺さんの初恋の少年のことが語られる。憲法もヒロシマも、一人のごく個人的な入り口から入っていくことで、この物語がよりいっそう観るものに、自分ごとになって入るのだと思った。
「原爆で死んでいった子どもたちが最後に残した言葉で一番多かったのは、なんだと思う?」と渡辺さんがカメラを通して私に問う。
仲間の女優さんたちも語る。「平和のしごとは休んじゃいけないと思う」「今の若い人たちは自分の意見を言わないね」「当たり前のこと言ってるのに、あの人ちょっと、と言われるのがいや」「戦争で死ぬなら、反対して死ね、と父が言ってた」
 
今が今、ぜひ見てほしい映画。
金沢香林坊シネモンドであと5日間。10:15~。上映時間71分。
 
映画のあと、井上監督トーク。今の憲法で迎える憲法記念日が今年で最後になるかもしれないという時に、この国で憲法の映画が一本も見れなくていいのか、って思いでこの映画をつくったという。これは、憲法入門映画だ、とも。「憲法くん」と「夏の雲」がしっかりくっついて、憲法のきほんのきーー憲法は、国民が国をしばるためにある、と教えてくれている。
 
監督が、この映画には欠点が二つある、加害の面と沖縄に、ふれていない。本作でたりないとこは、ぜひ「主戦場」って映画を見てください、と言ってらした。
いま、話題沸騰の「慰安婦」問題をめぐる論争を見る映画と、この「誰がために」をセットで、というの、すごくいいと思う。「主戦場」はシネモンドで6月22日から上映されます。
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井上監督に、映画への感謝をこめて、「けんぽうBOOK+」をプレゼント。憲法つながり!映画のパンフレットも、中身濃かったです。

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