2019年8月15日 (木)

菜の花の沖縄日記の草かふぇ

なのちゃんのご本が、思いがけずになのちゃんから、紅茶の日にとどいた!
ありがとうがいっぱいです。
すてきな菜の花色と空の色、いや、海の色かな、の表紙。
帯の言葉はアーサービナードさんっ。
一人の少女が沖縄に分け入り、発見していく記録。僕もそのプロセスに参加できた、と、ビナードさん。

北陸中日連載中はよんでいたけど、後半、新しい文章も。そしてなのちゃんが通った沖縄の珊瑚舎スコーレのおとなたちとの対談も。

「菜の花の沖縄日記」 へウレーカ 1600円プラス税。
みずみずしい感性がまっすぐな言葉で綴るこの本、多くの人に読んでもらえると嬉しいな!

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お盆の日の紅茶。37度の予報がでていたし、どなたも見えないかも、と思ったら、草かふぇのはじまる3時前にNさん親子が。あらまあ!!このお暑い中、ようこそようこそ。
娘さんに紅茶でお会いするのははじめてだけど、2、3年前の憲法のおはなし会にお二人で来てくださってた。おじさんたちの多く参加してた場に、最年少の若い人がいたのでとても記憶に残ってる。
 
草かふぇで何しよう、ってきめてなかったけど、若い人の初の参加なら、きっとこれ!と、午前中に、菜の花ちゃんから届いたばかりの「菜の花の沖縄日記」を読むことにしました。
 
読む前に、菜の花ちゃんのことーーなのちゃんが生まれるずっと前に、珠洲でお宿をしてるお父さんと出逢ったこと、沖縄の高校にいってて、今はお宿を手伝ってるなのちゃん、高校にいる間に見聞き感じたことを新聞に連載してたのが本になった、1月にはなのちゃんに紅茶の時間でお話ししてもらった、などなどーー少し説明。そして、本の目次から自分のすきなページをひらめきでえらんで、それを読む、ということを、Nさん親子とまあさんと私、の4人でしました。
 
一章の「沖縄日記」から、戦争は、人を守らない/どうすれば自分ごとにできる?/アンテナを張って自分の場所で生きよう。私の選んだのは2章の、「沖縄を離れてからも」の中から、あなたもわたしも無力じゃない。これは長い文章なので、4人で輪読しました。
 
4人の輪読タイムに、突然雨がふりだして結構な雨音、雷も何度か轟き、それでもセミは鳴き、かたわらの扇風機の風の音もする、その中で、なのちゃんの言葉を読む、一人ひとりの違う声。
 
一つ読むごとにそれぞれ、感じたことをいって、最後に全体のふりかえりをして、ちょうど1時間。そのころにはもう雨も上がり、という不思議な時間でした。
 
文章、とっても読みやすいです、自分のこと、として考える、考え続ける。15歳から19歳までのなのちゃんがそこに。
あなたもわたしも、の文章(これは新聞連載にはない書き下ろし)にはシンクロするとこがいっぱいあってーー三上さんの言葉、コスタリカ、ガンジーさんの言葉ーー読みながら胸が熱くなったよ。
 
なのちゃん、いいご本をありがとう。来年は沖縄日記が映画になるんだね!9月10日のお祝い会、まあさんと参加させてもらいます!
「菜の花の沖縄日記」坂本菜の花著 ヘウレーカ はどこの書店からも、ネットからも注文できます。
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「菜の花の沖縄日記」出版記念トークイベントは、9月10日6:30~8:30 @北陸中日新聞社2階ホール(金沢駅西本町2-12-30)
沖縄のテレビ局がつくった同名の番組の上映もあります。
参加は無料ですが、前もってのお申し込みが必要です。
東京本社の中山洋子さんにメールで お名前と電話番号を添えて。お申し込みは前日までok.
nakaym.y@chunichi.co.jp

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2019年8月 7日 (水)

「ドームがたり」の草かふぇ

セミ大合唱の今日の紅茶は、暑くて誰もみえないかなあ、と思っていたら、汗をかきかき、Nさんがきてくれました。月光荘おじちゃんの弟さんのお孫さんです。おもしろくって、話しやすくて、楽しい方。こどもとゆっくりむきあってる先生なんだろうなあ。
 
今日の草かふぇ、何にしましょうかね。8月6日の次の日なので、これ、読んでもいいかしら、一緒に読んでいただけますか。
といって、アーサー・ビナードさんの「ドームがたり」を、Nさんと1ページずつ読みました、それをまあさんが聴いています。
 
名前が次々かわっていった建物だったんですね。
チェコのヤン・レツルさんが設計したこのたてものは、はじめは広島県物産陳列館とよばれ、次に陳列所になり、やがて産業奨励館となり、それから原爆ドームと呼ばれ、世界遺産の登録名では広島平和記念碑という名前で呼ばれる。
アーサーさんの手にかかると、ドームが人間っぽくみえてくる。ちいさな生きものたちのいのちを、ドームがいとおしんでるみたいにみえてくる。
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夕方になったら、さおりさんがけんぽうぶっくわけてくださ〜い、と来てくれました。3年前にアルさんのけんぽうかふぇで話をきいたんですって。今回ゆっくりサクラけんぽうぶっくを読んで、なんってわかりやすいんだ!!と感じて、サクラとメロンをお友だちにも知らせたいと思ってくれたんだそうです。189_20190807195501
 
タネを蒔き続けていると、いつかどこかで芽を出すことがある。それを信じて、せっせと、しこしこと、タネを蒔く。いまどき、希望はすぐ見つかるようなとこにはなくて、掘ってやっと見つかる、くらいの希少なもの。それだけにね、希望のタネがちょこっと芽を出すと、余計にうれしい。さおりさん、ありがとう。

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2019年8月 1日 (木)

草かふぇで、小学一年生にわかる憲法

昨日の草かふぇは、アブラゼミとひぐらしの声と鳥たちのさえずりの中で。

昨日初めて紅茶に来てくださった方は、なんとなんと、月光荘おじちゃんのお弟さんのお孫さん!!6月7月にかけて、富山県上市町の西田美術館で「月光荘おじさん展」が開催され、それでおじちゃんのことを初めて知って、展覧会にも足をはこばれたというNさん。「人生で大切なことは月光荘おじさんから学んだ」の本を読んで、私のこと知ってくださったのです。

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1時から6時まであいてる紅茶の時間だけど、3時から4時は草かふぇしてます、とお伝えしてあって、見えたのがちょうど3時。何をテーマに草カフェしようかと思ったけど、Nさんが小学校の先生とお聞きしてたので、じゃ、小学一年生にわかるけんぽうのお話の再現をしてもいいですか?ってその場にいるひとたちにもきいて、それをしました。

一年生にわかる、というのは、おととい、東京のぜんみんけん(全国民主主義教育研究会)で、十勝の山本まさとしさんが分科会で話されたこと、そのあらすじをお話したんです。娘が聴きにいって、その夜の電話でメモを元にくわしく実況中継みたいに話してくれたので、それをもとに私が再再現?したっていうわけ。

前のを読んでいない方にあらすじだけ。こんなふうに、思いを同じくする人同士が伝えあっていったらいいな、って思うんです。

   ↓きのうのFBに投稿したこと。

子どもたちの実感できることを入り口にーー誕生日とか、名前とか、花火とか、アンパンマンとか、キティちゃんなどなどーーから入っていって、人権、という単語をつかわずにそれを、憲法の条文をつかわずに憲法の理念と本質を、工夫しながらわかりやすく、こどもたちに手渡す山本さんのお話。

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2019年7月25日 (木)

草かふぇ、丸3年。

昨日24日は、草かふぇはじめて3年経った日。7人で語りあう。初めてのかたもいたので、そもそも草かふぇって?の説明から。
 
時は3年前の7月。参院選で改憲勢力3分の2越えて、めっちゃ危機感高まった私。当時もあちこち出前けんぽうに行ってたけど、私が語るだけじゃ間に合わない。毎週の紅茶がはやってないのをいいことに、紅茶の中のせめて1時間、憲法を知る時間にしよう。どこがどうかえられようとしてるのか、自分の目で確かめ、ちょこっとでも自分の言葉で憲法話せる人をふやしてこう。そこが出発点の草かふぇ。
なので、もともとの「草」は、自民党改憲草案(2012 年版)と今の憲法の読み比べ、草案を知る、という意味の「草」だった。やがて、暮らしの根っこは憲法なんだから、憲法だけじゃなく、社会で気になることなんでもテーマにしていいよね、と今みたいな広義での草かふぇへと変化してったというわけ。
 
一昨年の衆院選直後にもしたこと、きのうも。今回の参院選でよかったと思うことを何枚でもポストイットに書き出してみてください、と。圧倒的に多かったのが、れいわ関連。
びっくりする戦略で選挙して2議席得たこと/政党になったこと(これからは報道されるだろう)/介助の必要な障がい持つ方が国会議員になったこと/全国比例で太郎さんの名前が石川にも知られたこと/生産性のあるなしで評価されない社会、を前面にだして太郎さんがたたかったこと/沖縄の人のきもちがわかったこと(れいわから立候補して東京でたたかった野原さん、実は創価学会員、公明党代表とガチンコ勝負したこと)etc.
 
与党の改憲勢力が3分の2を割ったこと/自民が議席を減らしたこと、の2つが複数枚。ほかには、野党候補者が、県内出身でないけど、石川を愛する人が出てくれたこと/川田龍平くんがうかってよかった(薬害エイズの当事者として彼が議員になったことを少し説明)/家族全員投票した(長女と夫さんは人生初!とのこと)/ボランティアに参加した/当日投票だったので意中の人の名前を書けた(ギリギリまで迷って、やっぱりこの人に!と。あまり早くに期日前投票してたら後悔してたかも)etc.
 
よくなかったことを出そうとすれば、報道しない報道に対して、与党の選挙の仕方に対して、投票率、とりわけ若者の投票率の低さ(10代は31%だったとか)について、などなど山ほどでそう。でも、あえてそれはせずに、毎日新聞がつくった動画「参院選 私が投票に行かない理由」ーー知らない、わからない、自分に関係あると思えない、自分の一票で何もかわらない、どこの選挙広報も同じこと言ってる、という声の多い中、遠距離投票した若い人の声も、という4分半ーーを見てもらって、語り合い。
https://www.youtube.com/watch?v=-FcmJfgEYag&feature=youtu.be&fbclid=IwAR2oNIMxStbp2cog0fwk_GyQiNDFe5tuSDBpPt8m0lEivNSIo63Ynvu1zvE
 
選挙について政治について、家庭で話さず学校でもふれない、これじゃ行く人ふえない/黙ってることがいいこと、っていう今の教育の中では与党票がふえるだけ/選挙まぎわになって行け行け、はだめだね、押し付けっぽくて/れいわの時代にれいわって党ができましたね、ってバスの中でも一言いえるな(お仕事はバスガイドさん、これまでも観光バスの中で憲法クイズしてる人)/れいわの広報がみんなの目にふれてたら、他と全然違う、ってわかるよね、れいわのyoutubeみたら若い人興味持つと思う、自分たちのことだ、って/もう衆院選ははじまってるんだから、とにかく話題にしていくことだね。
 
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選挙のあとのみじかいふりかえりは、知らないことをおしえあう時間にもなった。あ、そんなふうにとらえてもいいんだと少し視野がひろがる。与党圧勝!とでかでか書く新聞もあれば、3分の2割った!と大きい見出しの新聞もある。報道に洗脳されないようにしないとね。これ!っていう名案は出なくても、こうして語りあうこと、その時間を確保する草かふぇをつづけることも、12条する、の一つと思う。
 
選挙の投票率が低いのは、なんてったって「環境問題」だ、とあらためて。家で学校で新聞テレビで言わないなら、それに異を感じる一人ひとりが、もっと日頃からなにげに話題にしていくこと必須。
たとえばーー山本太郎、れいわ、すごかったね!どきどきわくわくした!とおもしろい映画見た時みたいに人にいう。もう〜〜びっくりした、こんな選挙これまでなかった!と口にする。ちょっと見てみる?とごく短い動画をしらせる。興味ないひと、選挙アレルギーの人が、え、なに?そんなんあったの?って思わず思っちゃうきっかけ、環境づくりの、自分が一部になる。
 
その時に大事なことはもちろん、平らに語ること。知ってるもんが知らないもんに教えてあげる、の上から、じゃない。平らに語る、は相手へのリスペクトがあってこその、13条的に12条する、ってことだと肝に銘じながら。
 
写真の中の豆本は、愛用の日本国憲法。197_20190725075301

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2019年7月19日 (金)

「主戦場」を語る会

おとといの紅茶ない草かふぇで、「主戦場」を語る会をしました。「慰安婦」問題をめぐって、日米双方の論客たちをスクリーン上であたかも討論しているかのように観客に見せてくれる、ミキ・デザキ監督の挑戦的な映画。
 
情報が多すぎて言葉も早くて、観たあと消化不良でもやもや。見た後、しんどくて重たい気持ちだった、という人。
何が正しいか証明するはっきりした証拠はない。そうした文書がおおかた燃やされたからだけど、証拠を消す、ないことにする政治の手法は今もまったく同じだね、という人。
 
慰安婦をめぐって軍の関与はなかった、と断言する人たちの言葉の強さ。どうしてあんなに自信持っていいきれるんだろ?具体的な数字出す方が説得力あるけど、あまりに数字に固執することで、逆に数字の悪用が透けて見えた。それに対して、慰安婦を擁護する側の人たちは、誰もが慎重に言葉を選んで語るのが印象的。
 
性奴隷、という言葉をめぐる論争。縄で縛られて閉じ込められて、だけが奴隷の定義じゃないはず。もののように扱われた、自由意志がない、強制されるという人権侵害があった、苦しんだ女性たちがいた/いる、ってことはまぎれもない事実と思った。
 
日本会議、歴史修正主義者、新しい教科書をつくる会、それを後押しする安倍さんをはじめとする国会議員の動き。
歴史を正しく教える先生の一人が私だ、と胸張る人が、反論する人の本は何も読んでいないってどういうこと?「どうしてみなさん、この問題に、異常な、ポルノ的な関心持つのか、こんな馬鹿げたことに興味持つのか」って笑ってたね。
同じ考え方の人が、国家は謝罪しちゃいけない、謝罪した時点で終わり、と言ってたのにもびっくりした。いや〜〜それにしても、登場するナショナリストたちの、フェミニズミ嫌い、見下し意識がすごい。
 
この問題で国が糾弾されていることを、あたかも自分の名誉が傷つけられ攻撃されたように感じて、自分の自尊心守るために活動していた人が、ほかの人の本を読み、学んで、それまで言われていたことを疑いだす。こういうひともいるんだ!(ネタバレごめん)
 
この映画、切り口は「慰安婦」だけど、人数や、軍の強制かそうでないか、誰の言ってることが正しいか、が主題じゃないと思う。性差別、人種差別、ファシズム、人権感覚、を見る人に問うてると思った。
 
デザキ監督が映画の最後にいってたこと、彼がとても伝えたいdメッセージだと思う。
「今の日本の再軍備が正しいのかどうかわからない。だけどこの再軍備は、アメリカがはじめた戦争で日本が戦うことを意味する。自らに問うてほしい。本当に、私の国の戦争で戦いたいか」
 
ふりかえりでは、こんな言葉が聞かれたよ。
今日来てよかった。もやもやのままいるのは釈然としない。ずいぶん整理された。こんな映画いやなきもちになるから観ない、って人もいるだろうけど、でも、いやなことめんどくさいことから目をそむけないでいたい。やっぱりこの映画みてよかったって思ったよ、と。
 
写真は、お墓まいりのかえりによった、卯辰山公園のみどり。197_20190719164301

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2019年7月13日 (土)

アーサー・ビナードさん講演会のプレ自主企画紅茶

7月10日の紅茶は、9/23のアーサー・ビナードさん金沢講演会(石川の反核医師の会主催)のプレ自主企画。事務局を担当してる小野栄子さんに、紅茶ない草かふぇでおはなししてもらいました。
いつも新幹線で過ごしてる、というくらい忙しいアーサーさん。小野ちゃんは、そのアーサーさんを捕まえて講演会のうちあわせをするために、埼玉県にある原爆の図美術館でのアーサーさんお話会に、一人出かけていったのです。
 
アメリカ生まれの詩人、アーサーさんはこれまでもずっと原爆、原発、核をつたえる作品をだしてきたけど、このたび7年がかりで、はじめて紙芝居をつくった。丸木位里さん俊さんの「原爆の図」をもとにした「ちっちゃいこえ」。その間、幼稚園の子たちにも紙芝居をみてもらって、怖さのレベルはどうか、核被害のメカニズムがちゃんと伝わってるかどうか、何度もなんども確かめつつ、つくりなおし、かきなおしをして。
 
その経緯を詳しく追った、広島のテレビ局がつくったすばらしいドキュメンタリーもこの日、みなでみました。(8月末まで無料で見れるのでぜひみてね。40分)
http://play.rcc.jp/selection/190326.php?fbclid=IwAR3Rw11dfuxoENDZZcM4CQtdR0jUFcCrK493pobxmiuWOYBMhV9-a4BR8Zo
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日本画家、位里さんの墨絵と洋画家の俊さん夫婦が、「原爆の図」を描き始めた1950年ころはまだプレスコードがひかれてて原爆のことを話せない時代。なんとか原爆の被害を伝えなくては、と描き続けた二人の画家のせめぎあい。
いりさんのお母さんの言葉「ピカはひとが落とさにゃ落ちてこん」は、紙芝居の中の「猫は爆弾を落とさない」に生きている。
俊さんの言葉「私たちは戦争を体験してないからわかりません、だって?ばかか!人間は想像することができるんだ」は、まさに今に通じる言葉。
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ビデオのあと、小野ちゃんが「ちっちゃいこえ」の紙芝居を読んでくれた。人間も動物もいきものすべてを成り立たせてるのは、ちっちゃな細胞だ。細胞たちのちっちゃいこえは君にきこえているか、と語り手役のくろねこが私たちに問いかける。
16枚の紙芝居の絵は、すべて原爆の図がもとになっていると知ってて見るからなおさら胸に迫る。丸木夫妻とアーサーさんと原爆を伝えたい人たちとの協働作品だ、って思った。こうして紙芝居になったことで、より多くの人たちにも手渡せる。小野ちゃんの読み方もすばらしかった。
 
一人で美術館を訪ねた小野ちゃん、最寄りの駅から30歩いてたどりつくと、「遠いところをよく来てくださいました」という看板の言葉と川を渡る心地よい風が迎えてくれたそうだ。
原爆の図の前に立ったときの不思議な気持ち。これほど悲しい絵はないのに、美しいと感じてしまったのはなぜだろう、囁き声が聞こえてくるような、自分がその絵の中に入って行くような。ある絵の前では、ああ、この女性は私だったかもしれない、と思ったという。
 
アーサーさんが、原爆の図は、生き物の絵だ、生き物の美しさと苦しさが表現されている、この絵はみんなを巻き込む巨大な紙芝居だ、と言っていた、と。
 
紅茶のプレ自主企画、自分でいうのもなんだけど、とってもよかった!小野ちゃんが美術館でとってきた写真に説明もそえてのスライドショー、すごくわかりやすくて、美術館に行ってみたい!ってきもちになる。アーサーさんの講演会もその日読んでくれる紙芝居も、とても楽しみになる。
9月の講演会までにこんなお話会、ほかでもできるといいな。紙芝居の舞台はしばらくお貸ししたので使ってもらえるとうれしい。この日の参加費は無料だったけど、お代いただけばよかった、って思うほどだよ。小野ちゃん、いろいろ準備してくれてありがとう!
 
この日、小野ちゃんが教えてくれた反核医師の会の歴史にも感動しました。その話はまた追って。

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2019年6月30日 (日)

吉本有里さんコンサート@紅茶

196_20190630151901 吉本有里さん 初石川の、紅茶コンサートは、「いやしの森」という歌からはじまりました。
自分が森になれば、やがて鳥がきて、リスがやってくる。
有里さんがカリフォルニアの山奥で暮らし、自宅出産して、子育てをし、、。その時代の、カリフォルニアの森をイメージした歌。
 
196_20190630152001 どの歌も、うしろの雑木林に住む鳥たちとのジョイントで聴いたコンサート。
この日のコンサートのタイトルにもなった歌「みんな凸凹でいいのさ」は、一緒にきたしおりちゃんとのコラボ。
「超わたしにありがとう」は踊りつきの歌、みんなで不思議なダンスを歌いながら踊ったよ!
 
歌の合間の有里さんのトーク。ありのまま、本心そのまま。
腹がたったことも、悲しいと思ったことも、すきなとこもきらいなとこも全部さらけだして、本当のきもちで語る。
言わないと、伝えないと、わからない。違う感性、違う感覚を持ったもの同士がともに生きていくための対話を、彼女はあきらめない。
 
有里さんは、自分の身に起きたできごとを、いつも歌にしていく。歌にすること、歌が生まれることで、起きた出来事の意味や答えに自分で気づいていく。
歌の方が、先に自分の本心を言い当てるの。歌が本心で、自分の未来を先取りしている。だから、どんな辛い悲しいできごとも、歌になったら明るいの、と語っていました。
 
有里さんもしおりちゃんも、きもちをさらけ出して語ってくれた(と思う)。
それもあって、コンサートの後のきもちキャッチボールタイムでは、ハート形の水晶をてのひらに抱きながら、みんなの前でいつも以上にきもちを話す=放す人たちもいて、いっそう一期一会の時間になりました。
それぞれの言葉を反芻しながら、今もまだ、私の中でいろんなきもちがぐるぐるめぐっています。
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有里さん、しおりちゃん、このコンサートの企画実行委員のこやのちゃん、きてくださったみなさん、本当にありがとう。
 
有里さんがコメントで書いていた「違う体験と違う感性と違う習慣を持った人間達が平和に集って行くために対話の旅は 続いて 行きますね」は、深くて重たい言葉です。

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2019年6月20日 (木)

「主戦場」の自主プレ企画草かふぇ

映画「主戦場」を見る前に、のプレ自主企画@紅茶ない草かふぇ。
 
そもそもこのタイトル、いったいどういう意味?
原題は「The main battleground of the comfort women issue」。韓国の少女像がカリフォルニア州に建つなど、慰安婦問題の対立、論争の主なバトルグラウンド(戦場)が当事国の日本と韓国ではなくて、アメリカで起きている、というところからきた題名。
 
監督のミキ・デザキさんは日系アメリカ人。医学大学院予科生として学位を取った後、2007年から5年間、山梨と沖縄の学校で英語指導助手。その時の経験を基に「日本では人種差別がありますか?」という映像を制作して、2013年にYouTubeにアップ。その映像がこれ。(約6分)
https://www.youtube.com/watch?v=MxnmMrWOj3c
 
するとネット右翼からの批判がいっぱい!デザキさんはやがて、元朝日新聞記者の植村隆さんが激しいバッシングをうけていることを知り、慰安婦問題に関心を持つようになっていく。
 
2015年、上智大学大学院生になり、慰安婦問題についてのリサーチをはじめたデザキさん。この問題について発言する約30人を取材。
映画が公開されることになった時、インタビューをうけた保守系の人たちが、卒業制作のためというから取材を受けたのに映画にするなんて聞いてない、騙された、と言い出した。それに対してデザキさんからの反論映像がこれ(約3分)。「彼らの発言は、彼らの自由意思。一般公開も考えている、との合意書を交わしている」と。
https://blogos.com/article/381210/?fbclid=IwAR217m5qFjLOcOqOWmytnqx994uNi3X9WTwwt-yIhxIIzTpQFWToFO2YMas
 
二つの短い映像を集まった人たちと見た後、フリートーク。
 
・どっち側の立場の人であれ、一人ひとりどういうこと言ってるのか知りたい、話してる時の表情を見たい、観察したい。
・違う意見をそのまま映像で出すって他にないから。自分で聞いて、あれ?と思うかどうか。
・自分はどう思うか、どう行動するかってこと。聴く耳を持つ、やだ、と耳を塞ぐのでなく。
・ある人はこっち側からしか見ない、また別の人はあっち側しか見てない。見たい聞きたいものしか見ない聞かない。そこをこらえて、ちゃんと両方知りたい。
・最初にみた「日本では人種差別がありますか」の映像で、初めて知ったこともあった。
・その映像にでてきた、「エリオット先生の特別レッスン」の生徒の言葉。差別の感情。人を見下す気持ち、自分の方が上だと思うときもちいい、という感情。
・自分が国に対して抱いている誇りを、傷つけられたくないというきもち。そんな恥ずかしいことするはずないよ、この国が、と。
・プレトーク草かふぇしたから、今度は映画見た後のポストトークしよう。一人でみた後、自分の頭のなかがバトルグラウンドになってるだろうから。
 
「主戦場」、金沢ではシネモンドで6月22日から2週間。
 
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あーだこーだ言い合ってたら、余計に見るの楽しみになってきた。
歴史を知らないことで差別してることいっぱいあるだろうし、自分も気づかないうちに誰かを差別してるってこともあると思う。だから、ひらたい場で語り合って、いまのそれって差別なんじゃないかな、と気づき会える、そういう関係を育てたい。差別の種をまくのはとっても簡単なことだからね。
 
そうじゃない方の種のこと、なんて呼ぼう。人権の種って呼んだら固すぎるよね、13条の種って呼びたいけどそれでわかってもらえるかな。一人ひとり違っててとりかえのきかない存在なんだよ、って思う人のいっぱいいる社会の方が、そう思わない人の充満してる社会よりは、きっと息がしやすいだろう、やさしいだろう、互いにおもいあえるだろう、って思ってるから、私は13条の種を蒔いていきたいな。

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2019年6月13日 (木)

オリーブさんのお話会に参加した優子さん

オリーブさんのとくべつ紅茶に参加するため、浦和から飛んできた川越紅茶仲間の芳賀優子さん。
私とは、けんぽうBOOKの感想をメールでいただいたのがおつきあいのはじまり。オリーブさんの聞き書き冊子をお送りしたところ、オリーブさんともメールでやり取り。そして、私、聞きに行きます!と。
 
優子さんは生まれた時から弱視。大学のスペイン語学科を卒業後、1985年から2007年までヤマト運輸で働く。今はバリアフリー社会の実現のために、行政にアドバイスする役も担っています。
 
優子さんは、オリーブさんと出逢ったことで、石川の視覚障がいの人たちの就労の困難さを知って、ああ、まだまだ届いていないんだなあ、と。日本語のパソコン画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)を1980年代に開発されたすばらしい方が小松におられることを前から知っていただけに、その石川の現状がこういうことか、、、とショックだったそうです。
 
生まれつきの全盲の人だけが視覚障がい者ではないんですね。2015年のWHOの統計によると、世界には2億5300万人の重度視覚障がい者(ここでの「障がい」は、英語ではハンディキャップ=社会的不利、と表される)がいて、そのうち全盲の人は3600万人、弱視の人は2億1700万人。low visionとよばれる弱視、見えにくい人の方がずっと多いこと、優子さんが教えてくれました。
 
今日届いた優子さんからのメール。お許しを得て、ここに。
 
ーー 一緒に、憲法12条できる仲間が増えて、私はすごくうれしいです。私自身は人間としては弱いし、足りないところだらけだし、できないこともたくさんあるのですが、だからと言って自分から13条をあきらめてしまっては、人間やめるの? 国民もやめるの? ということになってしまうと思うんですね。
「不断の努力」をしようとしている人って、だんだん少なくなっているように、私には見えます。だからこそ、今回のような出会いやつながりは、とても貴重です。
「私たちも、視覚障害者だからって、施しを受けるんじゃなくって、社会に出て仕事をして役に立ちたいじゃないですか。できる仕事はあると思うんです。私はただ、凸凹を、お互いに補い合える感じになったらいいと思ってるんです」
オリーブさんが仰ったこの言葉、これを言える視覚障害者は本当に少ないのが現状なんです。
「施しをもっと下さい」という視覚障害者は多いのです。13条を自分から捨てているようで、私にはとても言えない言葉の一つなのですが…。
 
優子さん、ほんっとに来てくださって、そして優子さんならではの言葉で教えてくだって、ありがとう!石川にまた来てくださいね!
写真は、オリーブさんの話を聞いている優子さん。二人ともとってもいいお顔されてるね。
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オリーブさんの一期一会のおはなし

12日のとくべつ紅茶、オリーブさんの「見えなくなって見えてきたこと」。紅茶のおへやがいっぱいになるくらい、たくさんのかたが聴きにきてくださいました。196_10
 
オリーブさんの片手首に白いバンド。実は彼女、肩に近い腕と大腿骨を骨折して、入院中の身。しかも入院中に、オリーブさんが利用してた福祉サービス事業所がとつぜん閉鎖。どうにか杖ついて歩けるまで回復したけど、家事や買い物、ましてや鍼灸院の仕事は今んとこできず、というダブルorトリプルピンチの真っ最中だったんです。
 
視覚障がいは、移動と情報の障がい。居宅や移動の支援があってやっと生活がなりたつ。でも視覚障がいにくわしいワーカーさんはほとんどおらず、事業所もほんっとに少ないので、かわりを探すこともむずかしい、と、しょっぱなから危機を明らかにして話し始めたオリーブさん。
 
もともと右目は弱視でほとんど見えなかったけど、ITの仕事も車の運転もできていたんだよ。でも今から10数年前、どんどん見えづらくなってきて会社やめなきゃいけないかな、って。シングルマザーで、娘はまだ中学生。毎日、どうしようどうしよう、、娘と首吊らんなんかなあ、って不安だった。
 
盲学校に入ったのと、娘が高一になったのと、同時。それから3年間、母娘で女子高生しました。サーロイン、と言われる361個のツボをおぼえるだけでも大変!拡大読書器で勉強。中途障がいの自分に点字は読めないので。
 
3年後、娘は大学受験、自分は国家試験をめざすことに。でも、猛勉強してる娘に親として何もしてあげれん。すまなくて、娘に、受験一年遅らせようか、といったら「そんなこと言われてもうれしくない!一緒に合格しようよ、ばあちゃんに手伝ってもらお!」と。そこで自分は盲学校の寄宿舎に入って、土日以外は寮で受験勉強、実家の母が娘の世話をしてくれた。
 
晴れて母娘とも合格したけど、盲学校の卒業式という人生再出発の日が、2011年の3月11日だった。4月末、東北の大学にいく娘を送って行った後、宮城の鍼灸の先生たちがボランティアで避難所に行くことを知って参加させてもらった。見えなくなってからの初仕事が、保養プログラムのお母さんたちへの施術でした。
 
いざ働こうとした時、鍼灸の技術を活かせる職場が県内にほとんどないことがわかり、自宅で鍼灸院を開業。ありがたいことにそれで生活できるようになった。この9月で7年目。だけど自分の暮らしが安定してくると同時に、なんで?おかしくない? が頭ん中ぐるぐる。
国家資格とってもそれを使えない現実。どうして視覚障がい者の就労はこんなにむずかしいの? 何していいかわからない時、ソーシャルビジネスの学校に行き出して、そうだ、鍼灸院だけでなく、公益性のあるものを仕事にしていこう。そう思ったことが、視覚障がい者の働くを考える会「あうわ」を、仲間たちとたちあげることにつながっていった。2017年のこと。
 
障がいあっても役に立ちたい、支えてもらうだけでなくて、できること見つけたい、と思った。見えない人のはたらくって、こんな状況だよ、って知らせたい、行政にも知ってもらいたい。自分はファイターなんで(笑)、どうしてしてくれん!って怒りたくなるけど、通ううちに、何度も話していくうちに、聞くうちに、少しずつ分かりあえてきてる気がする。
 
見えづらいことは欠陥でもあるけど、特長でもある。それぞれちがうけど大切な存在で、そこにいていいんだよ、といいたい。
スウさんが「オリーブはあうわの活動通して、ふだんの努力の12条してるね、人それぞれが尊重される13条の社会、それをつくるのは自分たちなんだよね」っていって、あ、そうなんかあ、って。
 
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オリーブさんは石川県のパイオニアだと思う。彼女の、これヘンだ、おかしいよ、なんで?って直感するアンテナ、とっても大事とあらためて強く思った。それは、オリーブさんの中にある、人権の感覚。自分だけのことじゃない。ほかの人のそれも大事にしたいからこそ、働くを考える会の「あうわ」をつくったんだよね。仕事というのは、生活の糧でもあるけど、生きる希望やしあわせにつながることだから、ってオリーブさんも言ってた。
 
お話のあとのきもちキャッチボールタイムでは、参加してる人それぞれの人生が語られたなあ。助けたり助けられたり、オリーブさんが特に何も「してあげてなくても」、オリーブさんから勇気や笑顔をもらってる人がいたり、あうわに関わることで自分の存在意義を感じている人がいたり。弱視の先輩、川越紅茶の優子さんのお話もよかった!(それは別に投稿するね)。
 
196_11 オリーブさんが紹介してくれた絵本「みえるとかみえないとか」は、ちがうってどういうことか、具体的にすごくよくわかるいい絵本!しばらくお借りしてます。オリーブさんの聞き書きをまとめた『「どうしよう」から十年。おりーぶさんの見つめる未来!!』の冊子(500円)も紅茶本屋にあります。
 
196_12 オリーブさん、文字通り、一期一会のおはなしをほんとにありがとう。ご自分のお話してくださった方たちも、ありがとう!

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